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  • 【後援イベント】4/1 国際交流基金主催 日タイ作家トーク「文学に映し出される社会」
    2023年03月17日(金)
第51回ナショナルブックフェア&第21回バンコク国際ブックフェア2023
 
 この度、国際交流基金バンコク日本文化センターでは、タイ出版・書籍販売業者協会ならびにEka Publishingとの共催のもと、作家・松田青子氏をお迎えし、日タイ作家トーク「文学に映し出される社会」を開催します。作家兼翻訳家として活躍する松田氏は、2013年『スタッキング可能』でデビュー。日本の古典文学をモチーフとした短編集『おばちゃんたちのいるところ』の英訳版は2021年世界幻想文学大賞を受賞するなど、世界中の読者に愛されています。同タイトルは2022年にEka Publishingによってタイ語翻訳が出版されました。松田氏とともにトークに参加するのは、最初の長編小説で東南アジア文学賞を受賞したウィーラポーン・ニティプラパー氏、国際交流基金YOMUプロジェクトに参画した新進気鋭の若手作家であるチダーナン・ルアンピアンサムット氏、プラープ氏の3名です。
 今回のトークでは、「文学に映し出される社会」をテーマにお話しいただきます。日本とタイがそれぞれに抱える社会の問題や社会と個人との問題はどのように文学に映し出されるのでしょうか。日本とタイを代表するユニークな作家4名によるお話を、どうぞお見逃しなく!
 
 
事業名: 日タイ作家トーク「文学に映し出される社会」
日時: 2023年4月1日(土) 14:00ー16:00(開場13:30)
会場: ミーティングルーム205(クイーン・シリキット・ナショナル・コンベンション・センター) ※定員100名(会場開催のみ)
言語: 日本語・タイ語(逐次通訳有)
入場料: 無料
参加方法: 下記リンクより事前にご登録ください。
https://cutt.ly/U8SlyLi
 
 
スピーカープロフィール:
松田青子

作家兼翻訳家。2013年、『スタッキング可能』でデビューし、同作が同年、三島由紀夫賞および野間文芸新人賞候補に。2019年、短編「女が死ぬ」がシャーリィ・ジャクスン賞短編部門の候補となる。2021年、短編集『おばちゃんたちのいるところ』が、BBC、ガーディアン、NYタイムズ、ニューヨーカーなどで絶賛され、TIME誌の2020年の小説ベスト10に選出。LAタイムズが主催するレイ・ブラッドベリ賞の候補になったほか、ファイアークラッカー賞 (フィクション部門) および世界幻想文学大賞 (2021年) を受賞。
 
ウィーラポーン・ニティプラパー
最初の小説『迷路の盲目のミミズ』が2015年に東南アジアで権威ある東南アジア文学賞を受賞、2018年には2作目の『Memories of the Memories of the Black Rose Cat』が再度東南アジア文学賞を受賞し、女性初の同文学賞2冠となる。作品には小説や短編があり、タイの古典文学の影響を受けた独特の叙情性と、現代アジア社会における人間関係や現在の政治との交差を繊細に考察している点が高く評価されている。
 
チダーナン・ルアンピアンサムット
1992年生まれ。タマサート大学教養学部にてロシア語を専攻。2017年、短編集『檻の外のライオン』で東南アジア文学賞を受賞。25歳での受賞は史上最年少受賞。国内のほぼすべての文学賞を総なめにしており、2013年に短編集『壊れた破片』で、2016年には長編小説『絶望の時代』でYoung Thai Artist Awardを受賞。2015年にはナーイ・イン・アワード最優秀短編賞を受賞。タイ文学を英語で紹介するタイ初のアートジャーナル『バンコク文芸レビュー』で、「The Raven Arrives(ワタリガラスの飛来)」と「The Girl Who Was Raped Through Her Earholes(耳の穴からレイプされた少女)」を発表。また、映画『Bad Genius(バッド・ジーニアス 危険な天才たち)』の脚本を小説化。小説はJamsai出版社から出版され、ベトナムと台湾でも翻訳販売されている。「ロー・ルアナイマハーサムット」のペンネームでボーイズラブ小説を中心としたヤングアダルト小説も執筆しており、今後の活躍に注目が集まっている。
 
プラープ
1986年、バンコク生まれ。本名チャイラット・ピピットパッタナープラープ。「プラープ」の筆名で知られる。タマサート大学商学・会計学部業務管理専攻を卒業。18歳のときにインターネットで若者向けのコメディ小説を発表、2004年にデビュー作となる『押し倒す愛』を上梓。会社勤めをしながら数年にわたって執筆を続け、最初のサスペンス小説『狂騒の混沌』(2014年)は、国内の多くの文学賞を受賞。殺人事件の手掛かりとして古典的な詩を使ったこの小説は、2014年ナーイ・イン・アワード最優秀推理小説賞を受賞し、プラープは「タイのダン・ブラウン」と称されるようになる。プラープは、サスペンス以外にもSF、ラブ・コメディ、ホラー、BLなど、さまざまなジャンルの小説を並行して執筆している。社会的不平等を暴き出したディストピア小説『シャムの墓所』(2020年)は、基礎教育委員会書籍コンテストで優秀賞を受賞した。 メディアの注目度も高く、『狂騒の混沌』はチャンネル・ワンで、ラブ・コメディ『この運命は衰えない My Precious Bad Luck』はチャンネル・スリーで、それぞれ2018年と2019年にテレビドラマとしてシリーズ化された。
 
 
通訳者プロフィール:
福冨渉

1986年、東京都生まれ。タイ文学研究者、タイ語翻訳・通訳者。青山学院大学、神田外語大学で非常勤講師。著書に『タイ現代文学覚書』(風響社)、訳書にプラープダー・ユン『新しい目の旅立ち』(ゲンロン)、ウティット・ヘーマムーン『プラータナー』(河出書房新社)、『絶縁』(共訳、小学館)など。
 
ティティラット ティップサムリックン
タマサート大学法学部日本法研究センター講師。京都大学卒業後、神戸大学大学院国際協力研究科およびロンドン大学東洋アフリカ研究学院(SOAS)で修士号を取得。多くの日本文学のタイ語翻訳編集に携わる一方、自らも法学書を英語からタイ語に訳すなど多方面で活躍中。
 
 
アジア文芸プロジェクト “YOMU”について

令和3年度に「アジア文芸プロジェクト“YOMU”」として開始した本事業は、アジア7か国の若手・中堅作家による短篇小説・エッセイを多言語で発信してきました。コロナ禍をテーマに書き下ろされた27作品とあわせて、アジアの文芸シーンの現在(いま)を紹介するコンテンツも紹介しています。タイからは新進気鋭の若手作家であるチダーナン・ルアンピアンサムット氏、プラープ氏、チラット・プラスートサップ氏の3名が、新型コロナウイルス感染拡大を受け、揺れるタイ社会やそこに生きる人々を描いています。
 
■国際交流基金 - 文芸対話プロジェクト“YOMU”
https://www.jpf.go.jp/j/project/intel/exchange/yomu/index.html
 
■アジア文芸プロジェクト“YOMU”
https://asiawa.jpf.go.jp/culture/projects/p-yomu-thailand/
 
 
問い合わせ先: 国際交流基金バンコク日本文化センター
安藤 info_jfbkk@jpf.go.jp *日本語、英語
 
主催:国際交流基金バンコク日本文化センター
共催:タイ出版・書籍販売業者協会(PUBAT), Eka Publishing
協力:タイ紀伊國屋書店
後援:在タイ日本国大使館、タイ国日本人会
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